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                日本脱藩のすすめ  第3号
                
               「20代への脱藩指南」

                                                       1998/09/21
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                          20代への脱藩指南

 20代と言えば、大学生の方もおられるでしょうし、社会に巣立ったばかり
の人もいることでしょう。ここでは、そうした若い人達を念頭において話を進
めたいと思います。30代の人達への脱藩指南は、次回以降を予定しています
。
 まず、二十代は何でも見てやろう、何でもしてやろうという心構えで日々を
過ごして欲しいと思います。仕事にしてもいろいろな職種にチャレンジてみる
といいでしょう。私の友人であるKさんは、24歳ですが、DTP、編集とい
った出版畑を歩んでいたかと思うと、今度は、ラーメン屋で料理人の修業をや
っています。Kさんに言わせれば、ラーメン屋と言えども侮れないものがある
のだそうです。そう言えば、著者も、ロンドンのイタリア系レストランで皿洗
いをやったり、ニューヨークの日本レストランで板前の見習いをやったことが
あります。そこで体験した仕事や様々な人間模様について述べるとすれば、一
冊の本になるほどです。
 このように、何でも体験してやろう、何でも学んでやろうというチャレンジ
精神で20代は過ごすべきでしょう。しかし、単に生活費を稼ぐだけ、遊ぶ金
が欲しいといった志のない生活を送っているのであれば、時間の無駄になり、
つまらない人生になってしまうということを忠告しておきたいと思います。
 何でも見てやろうということであれば、長期海外旅行を体験するのもいいか
もしれません。著者も3年間ほど海外を放浪した体験があり、それが今日の著
者をつくった源であり、原点になっています。若い頃、直に体験したことは、
相当なインパクトがあり、その人の人生観すら変えてしまう力があるのです。
 次に、知恵を持った老人に沢山巡り会って欲しなと思います。知恵のあ老人
達の経験の積み重ねというものは、言葉では言い表せないほどであり、心構え
一つで、様々なものが吸収できるはずです。そうした老人達が聞かせ語ってく
れる話から読者なりに咀嚼し、仕事なり、学習なりに反映させることです。そ
うした方法による人間的な成長は、計り知れないものがあるのです。是非、周
りに二人か三人の智恵のある老人を知己としてお付き合いしてみてください。
著者も東明社の吉田社長(84歳)など元気な老人と時々会いますが、いつも
教わるばかりです。以前、オートバイメーカーである本田技研工業の創立者、
本田宗一郎さんに会おうと思い、東京は銀座にあった「本田事務所」に何度か
足を運んだことがあります。結局、本田さん本人には会えませんでしたが、そ
のかわり、本田さんの秘書をやっておられた原田さんと知己になり、事務所を
訪れるたびにいろいろな話を聞かせていただいたものです。一つ、面白い話を
取り上げましょう。本田さんのある友人は、初対面の人に対して、幾分変わっ
た挨拶をしていたそうです。それは、相手と顔を合わせるやいなや、相手の一
物をギューと握るという、一風変わった挨拶です。(もし、女性の読者がいた
ら、ごめんなさい!)そうやって、相手の反応を見、相手の人間の器を判断し
ていたそうです。こうした話は、本来はオフレコにすべきなのですが、もう2
0年以上もの歳月が流れていますので、時効ということで大目に見てもらいま
しょう。
 このように、いろいろな話をしてもらったのですが、原田さんが著者に対し
て語りかけた言葉で、最も印象に残っているものがあります。それは、「君は
、孤立化するね」という言葉です。今から思うに、なるほどと思うし、孤立化
になるべくしてなった道を歩んできたことに気がつきます。脱藩を志す者とし
ては、孤立化は避けられぬ道だったのです。
 それにしても、お若いのと呼ばれて、いい気になっていた著者も、いつの間
にか、中年になってしまいました。まさに、歳月人を待たず(陶淵明・雑詩)
です。
 智恵のある老人の話が出たついでに、古典の話をしたいと思います。それも
中国古典です。(中国古典と脱藩の関係については別の機会に述べたいと思い
ます。)読者に伝えたいのは、よい古典を沢山読んでほしいということです。
一心不乱に読んでいるとき、ふと、数千年という時空を超越して、あたかも目
の前に君子・聖人達がおり、著者と一緒に酒を酌みかわしながらいろいろと語
っているような錯覚をひき起こすことがあります。これこそ中国古典の醍醐味
と言えそうです。
 それから、ディペートを体験しておくといいでしょうね。何故なら、ディベ
ートを身につけると、計り知れないメリットがあるのです。ディベートについ
ても、別の機会に、英語道について言及するときがあると思いますのでそのと
きに述べたいと思います。
 話は尽きませんが、最後に、何でも見てやろう、してやろうを人生の若い段
階で試みるのは大いに結構なのですが、そうした生き方は必ずどこかでひと区
切りすべきです。そして、次には興味を持っていけないことや、してはいけな
い事柄に関しては、いっさい手を染めないという人生を歩み出すことです。さ
もなければ、屑篭のような人間として、一生を終えてしまうでしょう。
 今回は、20代をどう過ごすべきかという話になってしまいましたが、その
一つ一つを、読者なりに実行していただけたらなと思います。最後に、松永安
左衛門(日本の電力業界の父)の訓言を結語として、第3回を終わりたいと思
います。
 「投獄、失恋、大病」
 つまり、投獄、失恋、大病は、人間を大きく成長させるという意味です。松
永翁は三つとも体験された方です。
 次回の第4回は、30代への脱藩指南について語りたいと思います。




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脱藩道場 編集部  亀山信夫 葛巻岳
問い合わせ先 webmaster@dappan.org
ホームページ http://www.dappan.org/
発行 インターネットの本屋さん『まぐまぐ』http://www.mag2.com/
マガジンID 0000006881
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発行部数 328



1:[ 日本脱藩のすすめを読んで ]

初めまして
私は愛知県春日井市に住む56歳の会社員です 佐藤と申します
日本脱藩のすすめを毎号楽しみに拝読しています
私もちょうど31年前横浜港からナホトカへ鉄道でハバロフスクへハバロフスクで一泊後空路モスクワへ 2泊後鉄道でレニングラードへ 一泊後鉄道でヘルシンキへその後スエーデンのストックホルムで日本から先に行っていた日本の友人に合い 友人の薦めで 郊外のバックスホルムのリゾートホテルでバイトをして6ヶ月 その後ロンドンのケンブリッジ イングリッシュ インスチチュウトで6ヶ月英語を勉強し その後ニュウヨークのセントラルパークに近い都という日本レストランで6ヶ月働きました その後コロンブスアベニュウ65丁目に同じく日本レストラン レンゲでウエイターを1年半仕事をして日本に帰ってきました 結局外国生活4年間自分なりに素晴らしい体験をしてきました 今思うと外国に出て本当に良かったなと思っております ニュウヨークでお世話になった方々は今お元気で活躍しておられると思いますが 消息が知りたいものです もしご存じであったら教えて下さい。
日本脱藩のすすめをこれからも楽しみに読ましていただきます。
御貴殿の益々のご発展をお祈り申し上げます。

HomePage Mail Kohiti 佐藤 98.9.21 11:02 PM

2:[ 感想 ]

前略 【日本脱藩のすすめ】第3号を拝読しました。
脱藩という語は時代錯誤的ですが、書かれている内容はほぼ100%首肯出来ました。

二十歳から海外に出始め、このドイツにも既に8年近くいますが、駐在員も学生も毎年少しずつレベルが低下しているように思えます。
昭和30年代、40年代には海外に出る人は間違いなくエリートでしたが、今は海外旅行は国内旅行よりも却って安いので、みんなが気軽に来られるようになったのが原因でしょう。
森鴎外や夏目漱石のような気合の入った人種は減少する一途です。
海外に出ると出世が遅れるという理由で駐在員になりたがらない傾向もあるようです。

若い人たちから覇気が失せ、そつはないかもしれないが、小さくまとまってしまってはいないでしょうか。 ぼくも日本の人たちに「君たちは井の中の蛙状態なのだから、一度海外に出て自分の目で見て、自分の耳で聞き、自分の頭で考えてみてはどう か」と言いたくなります。
日本人の国際感覚はほとんど皆無に近いようで、外国の情報はテレビのニュースや特集番組で見た程度のレベルに留まっているのを残念に思っています。

ぼくは既に「脱藩」状態で、ひょっとしたらこのまま外地に骨を埋めるかもしれません。
なぜ日本に帰らないかというと、魅力的でないからです。
より良い日本を作るためにどうすれば良いか、そのうち外国から提言したいと思います。

草々

西岡

HomePage Mail H 西岡 98.9.21 10:02 PM


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