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               日本脱藩のすすめ  第59号
                
                    コンサルタント

                                                         2000/09/01
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[はじめに] 

 日本では、コンサルタントとは、かなりいい加減な商売の代名詞のように思
われているようです。

 特に、昨今は、日本では最大規模を誇るコンサルタント会社のひとつ、船井
総合研究所の代表・船井幸雄氏の大掛かりなオカルト“経営指導”によって、
日本のコンサルタント会社が受けたイメージダウンには目を覆いたくなるもの
があります。

 ここで、船井幸雄というオカルト教祖の正体を読者に知っていただくため、
船井幸雄の正体を徹底的に暴いた本を一部ご紹介しますので、一読をお勧めし
ます。

『脳内革命の正しい読み方』(西田健著 コアラブックス)

 この本は、『脳内革命』の著者である春山茂雄氏についての本ですが、白衣
を着たオカルト宗教団体の宗祖に春山氏を仕立て上げた、船井氏の手腕を余す
ところなく伝えています。

 
 さて、今号では、コンサルタントとは、オカルト教祖のことを指すものでは
ないということを知っていただきたいということもあり、コンサルタントにつ
いて筆を進めます。



[コンサルタント]

 日本が得意にしてきた重工業中心の産業社会も、たびたび述べている通り、
まもなく終焉を迎えようとしています。高度成長期あたりまでは、それほど卓
越した外部のコンサルタントを必要としないでも済みました。ほとんどの場合
社内の技術者や経営者で事足りたのです。

 しかし、時代は大きく変わろうとしており、本格的な情報化社会に突入して
いこうとしている現在、ビジネスが多国籍化し、仕事の内容がより知識志向性
を高めていく中、どうしても世界的な規模で専門化しているコンサルタントの
協力が必要になってきました。

 ここで、情報革命とコンサルタントにテーマを絞ると以下のことが言えると
思います。

 すでに、国際社会では情報が非常に価値あるものと評価されるようになって
おり、その情報を総合する能力・判断力は何ものにもまして価値があると考え
られています。これは何を意味するかと言えば、個人の専門分野について卓越
した能力を持っているという評価を持つコンサルタントはいくらでもビジネス
があることになり、企業にとっても、ビジネス自体が有能なコンサルタントと
パートナーを組まない限り効率よく機能しないという現実が、日本でも生まれ
つつあります。

 編者(亀山)の主宰する脱藩道場の陰の参謀役をお願いしている藤原肇さん
は、かつては石油ビジネスの雄であり、一流の石油コンサルタントでした。そ
の藤原さんが次のように述べています。


    ======================================================
    …ビジネスをもっともダイナミックにやっていくのはソフト
    ウエアを商品化と結びつける産業であり、その中で最も成功
    するのは、それぞれの分野で最も優れた能力を持つコンサル
    タントを自由自在に活用する企業だと断言できます。…

                 『日本脱藩のすすめ』(藤原肇著)p.8
    ======================================================

藤原さんはさらに次のように続けています。


    ======================================================
    …企業や組織の中にいる人間にとっては、どの仕事をさせる
    時に誰が世界でもっとも有能かということを知り、その人間
    を活用してビジネスに生かす能力を身につけることが大切で
    あることがわかります。そういった能力を持たない人間が組
    織のトップになった時には、国際化の中でその組織は敗残者
    の立場に陥って破綻するにきまっていて、これからは戦国時
    代と同じで、実力者が活躍する時です。それも世界的な規模
    で各国の実力者同士が激突し、時には合従連衡するわけです
    から、一芸に秀でるためにも、何でも構わないからこれだけ
    は誰にも負けないという何かを身につけることでしょう。そ
    して、そういう何かがあるという自信が出来た時には、コン
    サルタント業として幾らでも独立できますし、二ヶ月コンサ
    ルタントとして働けば、企業の中で1年間仕事をするのと同
    じだけの収入もありますし、勉強に必要な自由な時間も生ま
    れてくるわけです。…

                 『日本脱藩のすすめ』(藤原肇著)p.8
    ======================================================

 以上でコンサルタントの輪郭を掴んでいただけたものと思います。



[国際ビジネスコンサルタント]

 現在、編者はIBDという国際ビジネスコンサルティング会社の主宰するフ
ランチャイズ(FC)勉強会のメンバーとして末席を汚しています。

 勉強会の内容は、フランチャイズ・ビジネスに関するテキストを叩き台に、
欧米、とくにアメリカの合理的なフランチャイズ・ビジネスの真髄を学ぶもの
です。

 その勉強会の進め方は、IBDの石上社長を取り囲み、活発な議論を展開す
るという形をとっています。ときには、ブレーンストーミング型の展開になる
こともあれば、ディベート型の展開になることもあります。

 そして、その一方、アメリカから日本に進出したいというアメリカのフラン
チャイザーからの引き合いも数件すでにあり、今後は今までの勉強会の成果を
実際のビジネスの場で活かしていくことができるものと思います。

 要は、日本に進出したいアメリカのフランチャイザーに対して、コンサルテ
ィングを行っていくのが主な業務であり、必然的に契約書、日本のフランチャ
イジー向けのマニュアル作成等の翻訳業務が自然に発生します。これは、コン
サルティングの一環として翻訳業務が発生するわけであり、翻訳料として別個
に顧客に請求するのではなく、コンサルティング料に含まれることを意味しま
す。

 そして、国際経営コンサルタントと名乗るからには、翻訳力があって当たり
前であり、原文を正しく把握し、内容を正しく顧客に伝える能力を備えていな
ければなりません。つまり、翻訳業というものをビジネスから分離すること自
体に無理があるのです。

 ビジネスから切り離された、翻訳だけの世界であるとどうなるか?

 編者を含め、仲間の翻訳者の待遇は奴隷に対するそれに等しいものがあり、
超一流の翻訳者ですら年収が500万円前後というケースも決して珍しくはあ
りません。こうした悪しき慣習の横行にストップをかける必要があり、そのた
めには、日本の翻訳業界全般、特に虐げられている翻訳者は、何らかの行動が
必要になります。IBDで編者が試みようとしていることは、日本の翻訳業界
を改革していく道のひとつとなるかもしれません。



[おわりに}

 コンサルタントをテーマに持ち出したからには、どうしても避けて通ること
の出来ないもう一つのテーマがあります。プロフェショナリズムです。

 編者は、コンサルタントには、プロフェショナリズムが欠かせないという認
識を、在米の藤原肇さんとの国際電話を通じて再認識しました。プロフェショ
ナリズムは、情報革命が本格化する21世紀には欠かせぬものとなるのは間違
いのないところです。そのプロフェショナリズムを、次号で取り上げたいと思
います。



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編者     亀山信夫
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